日本国内で仕事をする場合、日本語がきちんと話せれば十分です。しかし、広く海外に向けて商圏を広げようとすると、語学力が重要になってきます。これはまだ多くの日本人が抱いている本音かもしれません。
「英語は常識」を象徴する話があります。ある自動車メーカーが大卒採用時に「英文科を除く」という注釈を付けたことがあります。これは、英語のできる学生が多いため、英語以外で何を学んだかをアピールできる学生を採用したいという理由からです。このように、新卒者に対しても高い語学力が求められているのです。
最近、北京から帰国した入社10年目の商社マンの話を聞きました。彼は、これからの時代、英語は常識であり特技ではないと言います。英語を介して顧客の懐に飛び込み、相手の気持ちを引き出せれば次のステップに進むべきだと感じています。
海外でビジネスをする場合、英語圏でなくても英語は通じます。しかし、相手の自国語で商談を進めるのと英語で進めるのでは大きな違いがあります。熾烈な競争を戦い抜くためには、相手国の言語をマスターすることが必要条件になるのです。
日本語、英語、そしてビジネス相手国の言葉といったトリリンガルの時代は、すぐそこまで来ているかも知れしれません。