履歴書も第一印象が重要です たった一枚のシートに自分の全人格が表れていることをまず自覚しましょう。面接官は、面談者が自社に合う人材かどうかを第一印象で判断し、大まかな採否を決めています。この第一印象が履歴書にも重要です。
履歴書をひと目見て、その人物がどういう性格なのかおおよそ見当がつくことが多いです。人事担当者は、応募者の履歴書をすべて隅々まで読む時間がありません。好感が持てる履歴書か、読みたくない履歴書かを瞬時に判断します。「会ってみたい」と心動かされる履歴書だけがじっくりと目を通され、検討されるのが一般的です。
字の上手さよりも、きちんと丁寧に心をこめて記入されているかが問われます。また、スペースいっぱいにびっしりと書き込まれていたり、小さな文字で埋め尽くされていると、読みづらくなるだけでなく、読む気も失せてしまいます。見た目のバランスも大切です。適度に余白を持たせ、読みやすい工夫がされている履歴書は、第一印象を高める大きな要素となります。
履歴書用紙の使い分けが第一印象を左右します
バランスよくまとめるためには、履歴書用紙の使い分けが重要です。履歴書用紙はみな同じように見えるかもしれませんが、用途やキャリアによって使い分けることができます。
第二新卒など職歴の浅い人が転職する場合、職歴欄の広い用紙を選ぶと余白が多すぎてしまいます。また、設問項目の多い用紙を選び、空欄が多くなるのも困りものです。キャリアの豊富な人は、職歴欄が充実している用紙を選び、学歴欄は最終学歴だけ記入するタイプを選ぶと良いでしょう。
各欄に空白ができないような用紙を選ぶことが大切です。第二新卒や職歴の浅い人は業務スキルなどをアピールできないことが多いので、「自己PR欄」が設けられている用紙を選ぶと良いでしょう。自分の状況に合わせた用紙選びが、バランスの良い履歴書作成のポイントです。
うっかり見逃しやすい基本ルール
市販の「履歴書の書き方」には、まず黒の万年筆かボールペンを用いて「誤字脱字をしない」「文字を修正液で訂正しないで書き直す」とあります。
自筆よりパソコンで作成した方がきれいで読みやすいのに、なぜ自筆で書かせるのかと思うかもしれません。「字は体を表す」という諺のように、手書き文字はその人物の性格を如実に表しています。記述内容の背景にある人間性が伝わるので、自筆が求められるのです。
誤字や脱字をしないのは、ルール以前の問題です。修正液で訂正しないで書き直す理由は、書類を書き慣れていない人は推敲が二度三度と及び、修正液で訂正し、再度訂正することがあるからです。訂正部分が盛り上がり、見苦しい履歴書になってしまいます。しっかり下書き段階で推敲して記入しないと、人間性に疑問符がついてしまうのが一番の理由です。
しっかり記入された履歴書で、投函直前に誤字が見つかった場合、几帳面に訂正して投函することは許されます。
履歴書で気になるのは日付問題です。一般的には元号表示が多いですが、西暦も増えています。どちらかに統一すべきです。
「年」は、算用数字か漢数字のどちらかに統一します。企業名や資格の名称は省略せずフルネームで記載するのが基本です。特に企業が登録している字体には注意が必要です(例:キャノン→キヤノン、野村証券→野村證券など)。
自分が人事担当者として履歴書を手にしたとき、どう感じるかで判断し、気持ちよく目を通せるような気配りが伝わる履歴書を作成すれば問題ありません。