面接は商談であり、相手をその気にさせること
スキルアップをめざした前向きな転職は意気込みが感じられ、表情にも気迫があふれています。しかし、仕事が合わなかったり、人間関係のトラブルで転職を考えるときは、どうしても表情が冴えません。
陰鬱な表情で面接に臨むと、印象が悪くなりがちです。どんなに良い資質を持っていても、悪い印象を与えてしまうと修復は難しいものです。頑張っても△止まりで、○をもらうことはできません。面接は非情なもので、生き残りゲームのようなものです。○をもらえないと次のステップに進むことはできません。
そこで、気持ちの切り替えが重要になります。例えば、ふと立ち寄った店で、店員のささやきに乗せられて予定外の商品を買ってしまった経験があるかと思います。これを逆手に取るのです。面接に臨んで、面接官をその気にさせて「一緒に働きましょう」と言わせることが目標です。
面接では、受験者の人間性で職場環境との適合性を、物事の取り組み方で業務適性を判断しています。今まで携わった仕事を説明する際には、ただ何をやってきたかではなく、どのように取り組んできたか、その背景にある気持ちも交えて話すことが大切です。
失敗もあれば苦労したことや感動したこともあるはずです。自分の取り組み方を説明しやすいエピソードを使い、「私はこのように取り組むことができます」と熱い気持ちを伝えることが重要です。熱い気持ちが相手の心を開き、その気にさせるのです。
気をつけたい語尾表現
無意識に口にした言葉で、面接官に鋭く突っ込まれてしまうことは多いです。どこにその道の専門家がいるかは分かりません。うっかり「○○を学びました」とか「○○を習得しました」などと過去形で話すと、「その程度でマスターしたって言うの?」と突っ込まれることがあります。
「○○を学んでいます」と進行形で表現すると、少々突っ込まれてもやんわりとかわすことができます。