履歴書に自己啓発欄を設定しましょう。
職歴が豊富な人は、最終学歴を簡潔に記述し、培ったスキルをじっくりアピールすることができます。しかし、第二新卒のように職歴が浅い人たちは、十分なスキルが培われていないことが多いです。そこで、アピールできるものは何でも活用し、広義の学歴を膨らませることが大切です。
「自分を信じ、自分の強みを最大限に活かすことが重要です」エレノア・ルーズベルト
「学歴でどうアピールするのか」と疑問に思われるかもしれませんが、学生時代までさかのぼれば多くの体験を積んできたはずです。スポーツや文化活動など、視点を変えれば「自己啓発」として立派に通用するものは多いです。これを利用しない手はありません。
例えば、学生時代に多くの方が海外旅行を経験しています。海外旅行は異文化に触れたいという願望が心の奥底に潜んでいるものです。「中国経済発展の原動力を探る」などと旅行目的を掘り起こし整理すれば、十分に自己啓発に結びつきます。
「異文化を理解することは、自分自身を広げることです」マヤ・アンジェロウ
また、就職活動中に「秘書技能検定」を取得する女子学生が多いです。資格欄に記入すると単なる資格の一つになってしまいますが、これをアルバイトと結びつけて「ビジネスマナーを身につけようと○○~○○年まで法律事務所でアルバイト。△△年△月に秘書技能検定2級に合格」と記述すれば、立派な自己啓発になります。学歴欄を補足する自己啓発欄を設けて併記することをおすすめします。
「学び続けることが、成長への鍵です」ベンジャミン・フランクリン
人と異なる経験は自己アピールにつながります
日本人は奥ゆかしいとか遠慮がちだと言われますが、少々大袈裟に思えても、どんどんアピールすべきです。
例えば、文学部出身の若者がいました。専攻がビジネスと直接関係がなく、ビジネスの発想が苦手ということで税理士の資格を目指して専門学校に通っていました。合格した教科は一生有効であるため、毎年1教科ずつ挑戦し5年で資格取得を目指していました。
卒業までに2教科合格し、不動産販売会社に就職したものの入社2年後に倒産。社会人になっても週1回専門学校に通い続けていたことをアピールし、資格は取得していないものの評価され、ブランクが2か月で流通関連に再就職しました。
資格取得に向けての道筋を明確に説明できたことが評価されたのですが、これなどはまさに自己啓発欄に記述できる事柄です。取得していないことでも立派に通用する好例です。
実体験はどこでどう活かされるか分からないものです。大学時代の卒論やゼミ活動の内容、さかのぼれば高校時代の活動で社会的貢献度の高いものなど、一言で良いのでどのように取り組んだかを記述すべきです。
不幸にして学校を中退した場合も、単に「中退」と書くだけでなく、明確な前向きな理由を書き添えるとマイナス部分が軽減されます。