不平不満の退職理由も書き方次第です
リストラや倒産など、やむを得ない事情による転職を除くと、「仕事が自分に合わない」「仕事内容に満足できない」「労働条件が良くない」「人間関係のトラブル」などの理由で転職を決意するケースが多いです。
しかし、これらをありのままに転職理由として書くと、仕事への責任感が薄い人、不平不満が多くわがままで人間関係をうまく築けない人と見られてしまうかもしれません。
不平不満を理由にする場合でも、表現の仕方があります。仕事に対する前向きな姿勢や意欲を示しつつ、それがかなわなかったために不本意ながら転職を考えたとするのが良いでしょう。
例えば、仕事が自分に合わなくて転職を考えた場合、「自分のキャリアを少しでも活かそうと改善を試みたが、果たせなかった」や、「人間関係に疲れたものの、仕事に夢中になり、周囲への気配りが欠けていたことに気づき、修復に努めたが溝を埋めることができなかった」などと、視点を変えて表現してみてください。
いずれにしても、採用側は応募者の問題の捉え方や対処の仕方を見ています。仕事に対する志向をしっかりアピールすることが大切です。
ステップアップをアピールする
現職(前職)で培ったスキルをアピールし、職場環境の変化(業務の統廃合など)を理由に転職を考えた。そのスキルが新しいフィールドでどう活かされるか、更にどう発展させられるかを前向きにアピールすることがポイントです。
「キャリアアップを忘れない向上心のある応募者だ」とか「統廃合がなければ、転職など考えなかったであろうに。運よく逸材が採れそうだ」などと、人事担当者が前向きなイメージを持てる表現を意識しましょう。
日本人は奥ゆかしい性格を持っていますが、履歴書や職務経歴書ではしっかりアピールすることが重要です。退職理由は志望動機に近いものだという意識を持ち、きっぱりと明確に書きましょう。
また、リストラにあった場合も「業績不振で早期希望退職に応じた」などと表現して、「肩たたき」にあったように見られないように気をつけましょう。
履歴書用紙に「退職理由」欄がなくても、「志望動機」欄で簡単に触れるか、職務経歴書や添え状にしっかり記述することが大切です。