KGIとは
KGIは、ある期間の終わりに「ここまで到達したい」と決める最終(最重要)目標ゴールの数字です。事業なら年間売上や契約社数、採用なら内定承諾数、あなたの転職活動なら、希望条件に合う内定獲得数や入社時期などが該当します。日々の頑張りを一つの到達点にまとめ、意思決定の基準にするための指標です。
KPI・OKRとのちがい
KPI
最終目標に近づくために日次や週次で追いかける途中の数字。例は面談数、書類通過率、サイトの成約率など。
OKR
Oは方向を示す定性的な目標、KRはその達成を示す結果指標。組織の向かう先を物語として表します。
KGI
期末に判定するゴールの数字。KPIやOKRの動きが、最終的にここへ収れんします。
例でイメージする(事業・採用・転職)
事業の例
KGI:四半期売上3億円
関連KPI:新規商談数、受注率、平均受注単価、解約率、回収サイト
採用の例
KGI:今期の内定承諾10名
関連KPI:スカウト返信率、一次面接通過率、タイムトゥハイヤー、オファー承諾率
転職活動の例(あなた個人)
KGI:三か月以内に希望条件に合う内定を1件
関連KPI:応募数、書類通過率、一次通過率、スカウト返信率、カジュアル面談数、応募から内定までの日数
関連用語
ノーススター指標
事業価値を最もよく表す一本の軸。KGIを選ぶときの道しるべになります。
ベースライン
今の実力値。ここからどれだけ上げるかを決めます。
ターゲット
期末の目標値。KGIの具体的な数字です。
リーディング指標
未来の結果を先回りして知らせるKPI。例は商談数や面談設定数。
ラギング指標
起きた結果そのものを示す指標。売上、内定承諾など。
ファネル
見込みから成約までの段階の流れ。どこで落ちているかを発見できます。
ガードレール指標
副作用を防ぐ見張り役。品質や顧客満足、返金率、離職率など。
KGIの決め方(5ステップ)
目的を一文にする
何を達成したいのかを短く表現します。
期限を定める
四半期、半年、1年など判定時期を決めます。
定義を書く
分子と分母、対象範囲、除外条件を文章にします。
現実と挑戦のバランス
ベースラインと伸び幅を見比べ、頑張れば届く水準に。
分解する
KGIを支えるKPIと行動計画に落とし込みます。
具体的で、測定可能で、達成可能だが少し背伸びで、仕事や目的に関連していて、期限が明確。これを満たすと、現場で動かしやすくなります。
KGIからKPIへの分解
転職活動の例
KGI:三か月以内に内定1件
ファネル分解:スカウト受信→返信→カジュアル面談→正式応募→一次通過→最終面接→内定→承諾
各段階にKPI(率と数)を置き、どこで詰まっているかを特定します。詰まりが分かれば、職務要約の言い換え、面接の準備、希望条件の擦り合わせなど、次の一手が具体化します。
一画面一目的
KGIと、その達成に直結するKPIを最小限に並べます。
更新頻度を固定
日次、週次、月次のどれで追うかを決めます。
アラートしきい値
数字が下回ったら何をするか、担当と締切を決めておきます。
メモを残す
大きく動いた理由を一行で記録。学びが貯まり、次の計画精度が上がります。
つまずきやすい点と回避策
数字が大きすぎて動けない
三つの中間マイルストーンを置き、週ごとに到達を確認します。
定義が曖昧
分子、分母、期間、対象、除外を文章で固定します。
数字はあるのに改善につながらない
先行KPIと行動計画に橋をかけます。例は「一次通過率を上げるため、職務要約の冒頭をJDの語彙に寄せる」。
短期変動に振り回される
移動平均や週次レビューで傾向を見る癖をつけます。
KGIは、点在する数字と行動を「期末の到達点」に結びつける羅針盤です。
KGIは、点在する数字と行動を「期末の到達点」に結びつける羅針盤です。定義を明確にし、KPIと行動に分解し、短い振り返りを重ねる。これだけで、事業でも採用でも転職活動でも、前進の速度と納得感が高まります。あなたの目標を一文のKGIにし、今週の一歩に変えていきましょう。